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豊胸材が未定義の病気の原因

科学的研究のテーマを離れる前に、私か論じようとした重要なポイントを要約してみよう。先ず、科学的な学説は、それが受け入れられる前に検証されなければならない。検証され得ない理論もあるが、それ故にそれは科学のカテゴリーではなく、主張のカテゴリーに分類される。豊胸材の場合、豊胸材が未定義の病気の原因であるという説は検証できない。一貫した診断が下せるように、その説を信奉する人々によってその病状の特徴を具体的に規定されるまでは、その説は単に憶測でしかない。定義されていない病気や定義が変化する病気の研究は誰にもできない。いったん検証し得る仮説が提案されたら、仮説を直接的に論じる研究がデザインされなければならない。豊胸材の場合では、豊胸材が結合組織病になる危険を増加させるという仮説は、あるタイプの疫学的研究を必要とする。研究の結論はデータに裏付けられなければならず、しかもデータを越えてはいけない。例えばメイヨー・クリニックでの研究の結論は、豊胸材と、調査された病気と症状との関連は見出せなかった、というものだった。豊胸材は結合組織病の原因でないと言明したならば、データが裏付けできるものを越えてしまったことになる。メイヨー・クリニックの研究は、関連を排除はしなかった。きちんと行われた科学的研究でさえ、適切に解釈されたとしても、当面正しいだろう答を出したにすぎない。科学には落とし穴が非常に多いので、どんな研究も無批判に受け入れることはできない。研究者は間違いをするし、厳しいピア査読でも発見されない間違いもある。研究者を誤った解釈に導くような結果は、単に偶然によっても起こり得る。だから、各々の研究はモザイク的情報の一部で、一緒に合わせることで科学的疑問に対する答を生み出すと考えるべきだ。最も重要なものは、証拠に対する信頼だ。証拠がなければ、どんな結論も受け入れることはできない。これは科学の唯一の特徴で絶対的なものだ。豊胸材禁止令の時に、デビッド・ゲスラーは豊胸材が結合組織病の原因だという証拠はないことを認めた。彼は禁止する前に、単純に、証拠が集められるまで待っていられないと思っただけだ。ところが裁判所は、司法の立場として、禁止令以来長く、豊胸材が結合組織病の原因であるという判断を変えることはなかった。何年か経って現在、証拠が出始めている。豊胸材と結合組織病の関連がたとえあっても非常に弱いもののようだと私達は気づき始めている。数件の優れた研究でもその関連は見出せていないからだ。禁止令当時、科学的証拠がなかったことを考えると、なぜ裁判所は自らの結論をそんなに確信できたのか?
[参考]
ドンデモ豊胸術info

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