ダイヤモンドの密輸は、個人にかぎったことではありません。ギニア政府の公式報告によれば、1993年から1997年にかけてペルギーヘ輸出されたダイヤモンドは260万カラットとされていますが、ベルギー側の公式輸入データは、その約2倍の数字になっています。1998年、国際的NGOである「グローバルーウィットネス」が、アンゴラにおけるダイヤモンド取引が紛争を下支えする資金になっていることを暴露しました。グローバルーウィットネスの報告書「手荒な取引−アンゴラ紛争におけるダイヤモンド企業と政府の役割」には、ダイヤモンド取引が反政府勢力(UNITA)の資金源になっている事実と、それがアンゴラの人びとにもたらした被害について書かれています。アンゴラの内戦では、50万人の命が失われ、8万6000人の人びとが手足を失ったといわれています。UNITAはダイヤモンド取引の60〜70%を支配し、ダイヤモンドによって37億ドルの資金を得たとされています。ブラッドーダイヤモンド(血塗られたダイヤモンド)の報告書によれば、「UNITAのダイヤモンドは、国際社会から監視されるマに」こともなく、非常に低い透明性の下で運営されている国際ダイヤモンド産業を通して、玉要な国際ダイヤモンド市場に食い込んでいる」とされ、「UNITAによって支配されている地域からのダイヤモンドは、いかなる取引規制も及ぶことのない、国際的仕組みの埓外のものだという大変危険な認識が国際社会にある」と警告しています。グローバルーウィットネスは、「国際的に取引されるすべてのダイヤモンドは、その原産地を明記した証明書とともに、国際的に認知された専門家による独立した審査を受けるべきだ」と提言しています。グローバルーウィットネスが提出したこの報告書は、ダイヤモンド産業を震憾させたばかりでなく、国連機関をも動かしました。紛争ダイヤモンドの存在は、アンゴラに特有のものではなく、コンゴ民主共和国、シエラレオネ、リベリアにもあったのです。いずれのケースも、兵器を購入するための資金として、西側諸国のバイヤーにダイヤモンドが密売されており、反対勢力の資金源となり、それぞれの自由な活動を可能にしていたのです。
[参考サイト]
http://www.lazarediamond.jp/